勘違い 2021 7 25
多くの若者は、「俺たちはコロナにかかっても、
軽症で済むから大丈夫だ」と思っているでしょう。
しかし、実際には、「軽症」の幅がかなり広く、
「重症」の幅がかなり狭いと思いますので、注意が必要です。
呼吸器内科医の倉原氏は、注意を呼び掛けています。
「新型コロナにかかっても多くの人は『軽症』で済む」の『軽症』 に関する大きな誤解
架空の事例ですが、以下のような患者さんを想像してみてください。
(例:40歳女性)
3日前から40度の発熱と咳があり、次第に食事が摂れなくなってきた。
病院で新型コロナPCRを検査したところ陽性だった。
呼吸困難や肺炎はなく、酸素投与の必要はないが、
高熱と咳による脱水がひどく、点滴が必要な状態だ。
(引用、以上)
多くの人は、「重症だ」と思うでしょうが、実は、「軽症」です。
「新型コロナの場合、肺炎や酸素飽和度の低下がなければ、
それも『軽症』に分類されます」というのです。
「重症」とは、厚生労働省の手引きでは、
「集中治療室入室あるいは人工呼吸器やECMOなどの機械サポートが必要」となっています。
倉原医師は、こう言います。
経過中、肺炎が出てくると「中等症」に移行し、
場合によっては、抗ウイルス薬やステロイドなどの治療が必要になるかもしれません。
シューシューとマスクから酸素が流れて、
ベッドで点滴されている新型コロナの患者さんについても、
一般の人は、ほとんどが「重症」と認識していますが、これは「中等症」です。
集中治療室で人工呼吸器などの機械を装着しないと生命が維持できなくなると、
初めて「重症」に分類されます。
「重症」というのは、基本的に「生きるか死ぬか」というレベルなので、
「当人がしんどいかどうか」という観点はあまり関係ありません。
(引用、以上)
多くの人が「コロナにかかっても、軽症で済む。
重症化した人は少ない」と思って、油断していますが、
一般の人が思っているよりも「軽症」の幅が広いので注意してください。
ましてや「中等症」の肺炎になると大変です。
多くの人が「重症が少なくなった」と言いますが、
これは、若者を油断させるという意味で、
世論をミスリードしている可能性があります。